宮崎のための雇用創出を|株式会社インタークロス小川氏-株式会社クラフ藤崎氏対談

本稿は、株式会社クラフのオフィシャルサイトに掲載された記事の転載です。

株式会社クラフの藤崎氏が、ゲストと対談を繰り広げるTalk ep.シリーズ第四弾。

今回は、宮崎で求人や転職支援を手掛ける、株式会社インタークロスの代表取締役・小川智矢氏との対談をお届けします。

採用を支援する側と、採用する側。立場は違えども、ともに「雇用」というキーワードで繋がる両社。対談も、このキーワードをテーマに伺いました(以下敬称略)。

ーまずは、インタークロスの事業内容をお聞かせいただけますか?

小川:インタークロスは、2020年の3月で創業から15年目になります。

創業当初から4年ほどは職業訓練を中心に展開していましたが、2010年から求人サイトを立ち上げ、民間企業の採用をお手伝いする事業に取り組んできました。現在も職業訓練は継続していますが、業務の7~8割は求人サイトの運営を含めた採用支援となっています。

この1~2年はいままで宮崎で積み上げてきた人材系のサービスをパッケージ化して、他地域に展開する取り組みを行っています。

ー2社の事業テーマとして「雇用」という共通項があるように思うのですが、事業を展開する上でどのような点を大切にしているのかお聞かせください。

藤崎:クラフでは現在中期的な目標として、宮崎で200名以上の雇用を目標に掲げています(現在は60名)。なかでもとくに意識しているのは、業界未経験の人材を積極的に採用していることです。

宮崎発サイバーセキュリティ企業・株式会社クラフ。創業2年で社員数60名に急拡大した、そのノウハウを公開。

社会からIT業界のエンジニアへのニーズは、非常に高いものがあります。そうした状況で未経験の人材を採用して戦力として育てる意義は、宮崎にとって大きいと考えています。

私自身がそうでしたが、IT未経験の人材が業界へ飛び込む「きっかけ」を作りたいという思いが強くあります。とくに宮崎は「地方の中の地方」とも呼べる地域性だけに、社会にコミットできる職業やスキルを身に付ける環境が少ないなと感じていました。

クラフが掲げる『「安心」を提供する会社で在り続ける』という理念は、社会に向けて安心を提供することで、その対価としてクラフで働く社員の皆さんが安心を享受できるという大前提があります。将来にわたって安心できる環境を得るには、社会から必要とされる人材へとならねばなりません。雇用を考える上でとても大切にしている部分です。

小川:私はインタークロスの事業を創業者から引き継いだ立場なのですが、引き継ぐタイミングで経営理念を定めることから始めました。

その理念が『人と組織が持つ可能性を引き出し紡ぐことにより、前向きな社会の創造に貢献するとともに、全社員の物心の幸福を追求する』というものです。

「人と組織が持つ可能性を引き出し紡ぐ―」という部分はいわば手段の部分です。「前向きな社会の創造に貢献する―」という部分が目的になりますね。この前向きな社会を創造するという部分は、私たちが事業を展開する上で、とても大切にしていることでもあります。

やはり前向きに働く人が増えれば、個人の人生や企業の在り方も、より幸福なものになるのではないかと。そうした社会を築くために、私たちのソリューションやサービスを提供できればと考えています。

ーお話を聞いていると、お二方とも宮崎の課題を解決しようというアプローチが軸になっているように感じます。いわゆる「郷土愛・宮崎愛」のようなものですが、その辺り実際のところはどうなのでしょうか?

小川:自分ではそのように感じてはいませんが、周囲の方々からはそう言われます。

どうして東京や福岡で挑戦しないの?と聞かれますが、現時点ではローカルで挑戦することに面白さを感じています。ただ結局のところ宮崎愛はあるのかもしれませんね。

藤崎:私は生まれ育った宮崎がよりよくなるためにできることは何か?を考えた結果、起業しました。

自分ができることの1つが、東京から地方へ出せそうな事業を宮崎へ持ってくること。その方法が宮崎で「安心を提供する会社で在り続ける」という想いを最も早く、大きく、実現できる手段でした。

ーなるほど。やはり地方創生や地域貢献というキーワードも含めた宮崎愛が根底にあるのですね。インタークロスとクラフが宮崎での雇用を創出して、貢献していることは事実ですし、地域と企業の両者にとって幸福な関係が築けていると言えるのかもしれませんね。

ともに、目指すべきビジョンを掲げて歩みを進めるインタークロスとクラフ。目標を明確に定めているからこそ、その足取りが力強いものとなるのでしょう。

次回は両社の事業にさらに踏み込んだ上で、これからの採用活動に欠かせないポイントについて語っていただきます。

【原文】